JR-200 で動作したアプリケーション、某エミュ等について。
PiO 1986年2月号 大橋直人氏作
長らく凍結状態にあったこのコーナーですが、未入力のまま持っているプログラムリストがこのままだと墓に持って行って終わりそうなので、せめて冒頭の雰囲気だけでも感じて頂こうかと一念発起。実は何年も前にマシン語部分および、グラフィック文字(ハートとかUFOとか)を使っているところ以外の BASIC 部分は入力(基本 OCR 使用)は済んでおりまして、あとはその問題部分を入力するだけだったのだが…
(元)JRユーザーはご存じの通り、グラフィック文字の部分は印字幅が不均一になってしまうためスペースが数えにくく、かつグラフィック文字の一部には非常に判別が尽きづらいものがあるため (例えば8x8ドットのうち縦線が一本ずつ増えていくとか)、はっきりいって死にます。どうなるかは上のサンプルの右画像を見て頂ければ。
そんなこんなで、このゲームを遊べる日は永遠にこないでしょうが、2010年の現代的にはイメージがつかめればいいかと自分を納得させてみる。実際動かしてみると、ちゃんと音楽も入ってます。デモ部分ではピヨピヨ~とか鳥も鳴いたりしてなかなか。
このゲーム、いっそのことオールマシン語にして頂けたら入力可能だったんですが……>作者様。
PiO 1985年6月号 青木伸次氏作
※このソフトに関する画像、情報は Enri 様よりご提供いただきました。
毎度頂いております PiO ゲームシリーズ。今回は横スクロール・シューティングゲームの登場です。いやー、本当に JR-200 にも一通りのゲームがそろってるじゃありませんか。
「JR-200 も割と不可能はない」 Reprise
と言うわけで、この SPACE SCRAMBLE は、ちょっと調べてみたところ KONAMI のアーケードゲーム「SCRAMBLE」がベースになってるんですかね。私、この元ネタ知らなかったんですが、KONAMI ってことは「グラディウス」のご先祖様って感じでしょうか。個人的には子どもの頃に持っていた LSI ゲーム「スーパーコブラ」なんてのも思い出すんですが、どっちが早いのかな。
それはともかくこのゲームについて。いつもの通りストーリーもご提供いただいてますのでご紹介しておくと
>今、PiO星はJUFC星に完全に支配されようとしていた。
>そこで、JPC星は、PiO星を取り戻すために、
>JUFC星に対して攻撃を開始したのだった。
といったところで、要するに敵を撃って先へ進めと(元も子もない発言)。もちろん PiO ですからオールマシン語、よって画面上がキャラクタだらけになっても遅くならず、デジタル RGB の色遣いもカラフルできれい。 さらに背景の星はドット単位でスクロールするという、JR-100 ではベーマガで得意とされた方がいましたが、JR-200 で使われているゲームは、私は初めて知りました。
PiO 1986年3月号 迎夢超人氏作
※このソフトに関する画像、情報は Enri 様よりご提供いただきました。
毎度ご提供いただいている PiO ネタ、今回はついにゼビ○スタイプのゲーム登場! JR にあったんですね、このタイプのゲームが。素直にすごい。私はここで、「JR-200 も割と不可能はない」と、どこかで聞いたようなセリフを宣言したい(汗)。実際プログラムも大作のようで、BASIC+マシン語でマシン語部は約22KB もあるという。今回も雑誌掲載のゲーム紹介文をご提供いただいたので紹介しておくと、
>お待たせしました、JR版立体スクロール・ゲームの登場です。
>2種類のミサイルを使いわけ、リバリズ軍を制圧してください。
>エリアは全部で10面
>はたして、君はオール・ラウンドをクリアできるかな?
だそうです。10面もあるのか…… キャラクターも単色ながらユーザー定義文字を生かしてなかなかがんばっている印象。個人的には P6 タイニーゼビウス、MZ-700 タイニーゼビウスに勝るとも劣らな…… うーん、いや、えーと…… 好きよ、でもね、たぶん、きっと……
とりあえず JR でここまで実現された迎夢超人氏に脱帽。
松下電器産業株式会社/松下通信工業株式会社・電卓事業部 [JR-TB09]
※このソフトに関する画像、情報は JJJ 様よりご提供いただきました。
黎明期の定番ゲーム、スタートレックの登場。制作はいつものようにハドソンのようです。さて、スタートレックといえば様々な機種で遊ばれていたと話には聞きますが、実際どんなゲームだったのかというのは、ワタクシ実はよく知らなくて。はやったのは70年代後半だと思うんですけど、なんせボクチャン、80年代初めの第2次マイコンブーム以降しか知らないナウいヤングなので。このゲームの日本ローカライズ版に「宇宙戦艦ヤマトゲーム」というのもあったようですが、そちらも見たことなく。
正直このコーナーで以前紹介した「移植版 MINI TREK」しか知らなかったので、今回いろいろと検索してみましたが、意外と見つかりませんな。Googleの画像検索で「Apple star trek」とやると画面が拝めるなあ、くらい。あと「スタートレック ゲーム」で一般検索すると、このJR-200版そっくりの画面が紹介されているサイトがありました。なので、この JR 版は元ネタをかなり忠実に再現しているのかもしれませんな。
で、このスタートレックなんですが、そんな黎明期の香りを忠実に再現しているせいか、かなり硬派な印象。まあ、ぶっちゃけ華がないと言いましょうか(^^;。ベーマガ掲載の「移植版MINI TREK」にはミスター・スポックの絵があったり、攻撃やワープするときに簡易グラフィック的なものが表示されのに比べるとなおさらそんな印象。まあ、ミスター・スポックあたりは著作権がらみでまずいんでしょうが、1982年発売なんですから、もうちょっとアレンジが欲しかった。
PiO 1985年1月号 迎夢超人氏作
※このソフトに関する画像、情報は Enri 様よりご提供いただきました。
PiO 掲載ゲーム再び登場。今回はアクションシューティングって感じ? 工学社おなじみのキャラクタであるDAN君とピオ君(つーかピオ君っていたっけ?)が戦う、夢のオールスター出演ゲーム。ちなみにゲームの設定も提供いただいたのでご紹介しておくと……
>ここはぜんらくビルの9Fの905号室、本来ならば空き部屋なのだが、
>昼休みになると、5Fからピオ君とDAN君がやって来て”遊びのワンダーランド”と化す…
だそうです。内容的には敵を撃つと分裂していく、ってあれですかね、某ハド○ンの「キャ○ンボール」? あんな感じのゲームでしょうか。そう言えば「キャノ○ボール」って一時期 X1 あたりの店頭デモでやたら動いていたような。って話がずれましたが、そんなこんなでもそこは PiO。マイン語メインで非常に高速なゲームなのはさすが。JRでも意欲と技術があればメジャー機に負けないゲームが作れたみたいですよ>ハドソンさん。
ゲームオーバー
マイコンBASICマガジン 1984年7月号 林邦彦氏作
※このソフトに関する画像、情報は Enri 様よりご提供いただきました。
久しぶりのベーマガゲーム。この作者さんは以前紹介した「HELI LANDER」の作者さんですな。どちらもカラフルで凝った画面デザインを特徴とされているようです。で、アイディアもなかなかおもしろいというか設定が楽しいですな。マイコンのメモリマップをゲームステージにして、メモリ上に現れるバグをやっつけろ、というゲーム。
敵には二種類いまして、赤くて自分を追いかけてくるヤツ(L.BUG)とメモリ上に忽然と現れる緑のヤツ(S.BUG)がいますが、赤いヤツを攻撃して石になっている間に緑のヤツをやっつけるという……、あれ、それって高橋はるみちゃんの「ALIEN HUNTER」に……、いやいや、メモリマップというあらたなアイディアも取り込まれてるし、いいんじゃないでしょうか。メモリマップもちゃんとJR-200になってるし(笑、ROM が二カ所に分かれてるあたり)。
マイコンBASICマガジン 1984年2月号
※このソフトに関する画像、情報は Enri 様よりご提供いただきました。
ベーマガもの再び。1984年2月ですから時期的にはまだまだ JR-200 現役? あ、でもCF-2000(キングコング)は既に出てるか。個人的には現役だった割に入力した記憶がないのはなぜかしらん。
なんて個人的事情はどうでもよくこのゲームですが、なかなかいいんじゃないでしょうか。シンプルなデザインながらセンスがいいというか、やってみたいと思わせる画面デザインだと思いますよ。内容的には左端から上下するエレベーターに飛び移りつつ右端を目指すゲーム。当時こういう感じのゲームはいろいろあった気がしますが、なんだったかな。ドンキーコング? そういったゲームのツボをうまくベーマガサイズに凝縮してるんじゃないかと。
このところ PiO のゲームをご紹介しているのでついつい「ベーマガは……」的なことを思ってしまいますが、PiOとベーマガには技術差だけでなく雑誌自体の掲載基準としてプログラムサイズとかBASIC/マシン語メインかどうかといった違いがありますからね。ベーマガサイズでいかにゲームのおもしろさのエッセンスを盛り込むかというのも大事な技術で、このゲームはその辺の見極めがうまいな、と。
PiO 1985年12月号 迎夢超人氏作
※このソフトに関する画像、情報は Enri 様よりご提供いただきました。
久しぶりに市販作品を離れて雑誌投稿作品をご紹介できることになりました。しかもPiOですよ、奥様。恥ずかしながらこのゲームは知りませんでした。1985年末といえば、FM-77AV やら PC-88FR/MR が発売された時代。98はすでにVMが出てますからね。この時代にJRにこだわっていた人たちは「筋金入り」だったはず。
というわけで、このゲームももちろん力入ってます。PiOですから当然といえば当然かもしれませんが、マシン語メインの疑似3Dタイプのカーレースゲーム。「アウトラン」と言っては言い過ぎ? でも「タイニー・ポールポジション」くらいは言ってもいいかも(ダメ?) しかし、貧弱なJRのハードで疑似 3D を実現しただけでもすばらしいじゃないですか。
作者の迎夢超人氏は JR 関係の投稿で有名な方ですかね。この作品は1985年5月号にやはりPiOに掲載された「マッチューレース」に、カーブを追加したバージョンアップ版とのこと。コース・コンストラクション機能まであるそうです。素晴らしい。市販ソフトであるハド○ンの「カーレース」と、どうしてこんなに違うんでしょう。
松下電器産業株式会社/松下通信工業株式会社・電卓事業部 [JR-TB21]
※このソフトに関する画像、情報は Enri 様よりご提供いただきました。
将棋もあったんですねぇ。以前も書きましたがこの当時のマイコンソフトとしては、トランプ、麻雀、花札などの定番ゲームが一通りありまして、将棋も各機種にあった気がしますな。将棋があるとなれば囲碁はあったんだろうか。
それはともかく、この将棋は「詰め」将棋。そういえば当時は「本格」将棋を謳っていたものもあったわけで、その意味では簡易版といったところですか。「本格」にするにはJRでは力不足だったのか… というか、このゲームの画面を見る限り、盤のすべてを表示するには解像度的に難しい気も。
で、申し訳ないんですけどワタクシ将棋というものは駒の動きを多少知っているくらいなので、この詰め将棋がどの程度将棋ファンを納得させるものなのか判断できませぬ。ただ、このソフトは開発がいつもと違いハドソンではない模様。ってことはちょっと期待してもいい?
松下電器産業株式会社/松下通信工業株式会社・電卓事業部 [JR-TB022]
※このソフトに関する画像、情報は Enri 様よりご提供いただきました。
久しぶりの登場は「ゴルフ」です。松下-ハドソンのシリーズもこんなにいろいろ出てたんですねぇ、私はこの辺記憶にございません。さてゴルフゲームというのもコンピュータゲームの定番かもしれませんな。ここでフルグラフィックのないJR、画面表示がとってもシンプルで、またユーザー定義文字も使ってくれないのね、と言うのはともかく困ってしまうのが打つ方向の指定。
上の画像やグリーンの画像を見ていただけるとわかると思いますが、球を打つ方向は45度単位でしか指定できないんですねぇ。確かにグラフィックがないと細かい角度の表示が難しいのはわかりますが、これだとなんか違う難しさが、というかやや別のゲームになってる気が。
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